石獅子
2017年11月9日
天気:曇りのち晴れ 気温:28度
シーサーは沖縄県などで見られる伝説の獣の像で、建物の門や屋根、村落の高台などに据え付けられいます。家や村に災いをもたらす悪霊を追い払う魔除けの意味を持ち、屋根の上に設置されるケースが多いとされています。夫婦ペアや各戸の屋根の上に置かれて、魔物に睨みを利かせるようになったのは、庶民に瓦葺が許されるようになった明治以降といわれています。それまでは寺社や城の門、御嶽(うたき)、村落の出入り口等に設置されるのみでした。
集落を取り囲むように石獅子が設置され、部落や屋敷内に他から厄や忌み嫌われるものが入らないようにと置かれ地域住民の守り神でもあったようです。
村落同士の確執で設置されたケースもあるようです。水の問題を巡ってしばしば争いがあった村落同士が相手の主張が入ってこないようにシーサーに守ってもらったりしていたとも伝えられております。
現在最古にして最大といわれる石獅子シーサーは八重瀬町富盛地区にあり、沖縄県指定有形文化財に登録されていますが、高さ約1.4m、全長約1.7mの大きさを誇ります。
当時の石獅子の多くはフィーザン(邪気を発する山)などの邪気に対するフーチゲーシ(邪気返し)の目的で作られていました。
フィーザン(火山)といわれる八重瀬嶽に向かって座っているといわれますが、設置後は火事の心配はなく、住民の安心が確保されたようです。設置後時間が経過し劣化も進んできましたが、このまま風化して行くのではないかと心配しています。少しでも長生きしてくれればと願っています。
撮影日:2017/10/31
撮影場所:沖縄県南部
沖縄コールセンター 竹内 大輔